きょうの料理

ひとつの料理を完成して盛り付けるまで、予想以上の労力と時間がかかる。この野菜でこの料理のときはこういう風に切ったらいいとか。先に火を通してたらあとでこうなるとか。調理の順番にもすべて理由がある。簡単そうに見えて、実は昨日から煮込んでたりする。野菜の切り方には、なんだかよく分からないけれど何通りもあって、それを料理によって使い分ける。ものの何分かで食べられてしまうのに、その料理には考えられないほどの手間ひまが込められてる。
そんな手間ひまがかかるものを仕事ではなく、子どもや旦那や誰かのために作ってあげるってのは、なんて、なんてグレートなことなんだろう。誰かのために料理を作ってあげる人ってのは、なんてやさしいひとなんだろう。と思う。
あ、だって、客注に「きょうの料理」をご定期されてるご婦人方は、みなさん本当やさしそうな顔をしてらっしゃるし。