季節と季節

2007年8月16日。おれはあの日、しまなみ海道を、大三島から今治へ向けて突っ走っていた。レンタサイクルのママチャリに乗って、本州から四国へ。コンクリートと照り返す瀬戸の光と、海。
気付いたらおれは、なんとなく夏だった。
あの夏の日を昨日のことのように思い出すが、もう、秋である。秋がこんなに近くまで来ていたなんて、まったく気付かなかった。朝と夜が本気で涼しいのが不思議に思えてしまう。そして、驚くことなく、季節を受け入れ初めていた。季節は今年も律儀に巡るようである。